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※現パロ、一護6歳、浮竹さん28歳(?)




「もう帰っちゃうの?」


玄関先で、オレはうきたけさんを見上げて言った。
うきたけさんは男なのに、髪の毛が長い。
長さは、肩よりすこし長いくらい。
それで、まだ若い(と思う)のに髪の毛が真っ白だった。
あと、背がたかい。
父さんも高いと思うけど、うきたけさんも高い。
父さんよりも細いから、余計そう思うのかもしれないけれど。


「ああ、お前のお父さんもまだ帰ってきそうにないしなぁ」


うきたけさんはしゃがみこんでオレの頭を撫でた。
よく見ると、うきたけさんの目の色は緑色で、
なんとなく不思議な感じがした。
その目がキュッと細くなる。


「また明日くるよ、一護」


そう言って笑うけど。
もっと、今日あったこととか、楽しかったこととかを話したいのに。
うきたけさんの顔を見ていられなくて、俯いてしまった。


「一護…、そんな顔されたら帰れないだろう?」


下唇をくっと噛んで、うきたけさんの目を見る。
うきたけさんは、ん?と首をかしげた。


「明日も絶対来る?」

「もちろん」


うきたけさんはオレの頭を叩くと、すっと立ち上がった。
ふわっといい匂いがした。


「いいこだ。じゃあまた明日な」


そう微笑むと、うきたけさんはくるりとオレに背を向ける。
それはとても大きくみえた。


「うん、またね」


オレはうきたけさんが見ていないのを解っていて、それでも小さく手を振った。
うきたけさんは背を向けたまま、手だけひらひらと振ると、
玄関を出てぱたんとその扉を閉じた。
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