「約束をしよう」
そう言って浮竹は長い小指を一護に差し出した。
「何を?」
唐突に出てきた 約束 という言葉に一護は
一体何を指して言っているのかわからず、
困惑した表情で浮竹の顔とその小指を交互に見た。
「何がいい?」
自分で約束をしようと言い出したくせに、
何について約束をするか決めてなかったのだろうか。
一護は浮竹の真意を探るように難しい顔をして
それを見つめたが、当の本人はきょとんと一護を見つめ返した。
「ほんとになんでもいいのか?」
浮竹は優しく微笑んで、「ああ」と返す。
「じゃあ、」
少し考えるそぶりを見せた後、
一護は浮竹の小指に自分の小指を絡ませた。
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